突然の死

今から約30年近く前の事ですが夜遅くに電話がなりました。
こんな時間に一体何なのだろうと悪い予感を感じながらも電話を取ると実家の母からの電話で母の姉である叔母の死を告げる電話でした。
母は北海道の出身で10年兄弟の下から三番目に生まれたそうです。
兄弟が多く家が貧しかった為に養女に出されたりと凄まじい子供時代を過ごした様ですが姉である叔母とはとても仲が良く姉を頼って現代私が住む兵庫県の丹波市に移り住んだようです。
叔母は小さな食堂を経営していて私の幼少時代の大半は叔母と過ごした思い出が殆んどです。
幼稚園に行くまでは毎日のように叔母の店に行き一日に大半を過ごしていました。
叔母の娘である従兄に子供が生まれると小学生だった私は学校から帰ると子守りの為に毎日のように叔母の店に行き夏休みにはおやつにはかき氷を御馳走なり両親が喧嘩をすると叔母の店に行き両親のどちらかが迎えに来てくれるまで叔母は何も言わずにずっと私と3つ上の姉と一緒にいてくれました。
私が結婚を決めた時も大喜びして子供が生まれた時も祖父母は他界していたので祖父母代わりになって大変可愛がってくれました。
私は実家に帰る度に叔母の店に行き、たわいない会話をして叔母に会う事が楽しみでした。
その叔母がある日「最近、よく寝たと思って目が覚めると1時間位しかたってなくて、又寝て、よく寝たと思うと又1時間位しかたって無くて…不思議だ」と言った事を今でも忘れる事が出来ません。
その時は「きっと疲れてるんやと思うで!」と軽く受け流したのですが、それが叔母との最後の会話になった様な気がします。
その何日か後に叔母は突然の心筋梗塞で叔母の家の裏に住む娘夫婦の家で夕食のスパゲティーを美味しい美味しいと口一杯に頬張って食べながら亡くなりました。
翌日、私が駆け付けた時には従兄の家で静かに眠る叔母の姿に言葉も全て失ってしまいました。
私にとっては祖母のような存在であった叔母の死を中々受け止める事が出来ず、最後に叔母から聞いた言葉をせめて母に伝えていたらと大変後悔して涙が止まりませんでした。
叔母の突然の死に葬儀の準備も大変で母は殆んど寝ずに1週間程過ごしていました。
私は只只、叔母の死を悲しみ泣いてばかりで今でも娘の赤ちゃんの頃のアルバムを開くと叔母の笑顔と叔母に買って貰ったベビーカーやおもちゃがあり切なくなります。
娘の成長をもっと見せてあげたかったと思う反面心残りは多々あったでしょうが誰にも迷惑をかけずに突然亡くなったのは幸せな死にかただったのかも知れません。
私の叔母のような死に方が理想でもあります。